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自己破産の条件とは?認められる人・認められない人を元事務員が解説

ケイの挨拶

こんにちは、ケイです。

「自己破産って、どんな条件を満たせばできるの?」

「ギャンブルや浪費があると無理って聞いたけど本当?」

この相談、事務員時代に本当に何度も受けました。

最初に伝えたいのは、自己破産の条件は思っているよりシンプルだということ。

そして、浪費やギャンブルがあっても、裁量免責で救済されるケースが多い(最終判断は裁判所)ということです。

この記事では、

  • 自己破産が認められる「支払不能」の判断基準
  • 免責不許可事由(落とし穴になるポイント)
  • 浪費・ギャンブルがあっても救われるケースの考え方
  • 自己破産できない/向かない人のパターン

を、元事務員視点で正直に解説しますね。

この記事でわかること

  • 自己破産の2大条件(支払不能・免責不許可事由なし)
  • 「支払不能」と判断される目安
  • 免責不許可事由の典型例とその影響
  • 裁量免責で救済される実務感
  • 自己破産が向かないケースの判別

自己破産の条件は大きく2つ

ケイの説明

自己破産の条件は、法律上ざっくり2つに整理できます。

  1. 支払不能の状態にあること(破産手続開始の条件)
  2. 免責不許可事由に該当しないこと(借金がチャラになる条件)

この2つがクリアできれば、自己破産で借金を免除(免責)してもらえる流れになります。

「支払不能」とはどういう状態?

支払不能とは、一般に「自分の収入や財産では、借金を継続的に返せない状態」を指します。

判断のポイントは、

  • 月々の手取りからの返済可能額
  • 借金総額
  • 完済までの現実的な見通し

の3つです。

実務感としては、3〜5年で完済できる見込みがあるかどうかが一つの目安になります。

たとえば手取り20万円・家賃込みの生活費で精一杯、毎月返済に回せるのが2〜3万円、借金は500万円——この場合、5年で完済するには月8万円以上必要なので「支払不能」と判断される方向に傾きます。

「免責不許可事由」とは?

もう一つの条件が、免責不許可事由がないこと。

免責不許可事由とは、ざっくり言うと「この人を救済するのは社会的に問題があるよね」という行為のリストです。

代表例は、

  • 浪費・ギャンブルでの借金(破産法252条1項4号など)
  • 財産隠し
  • 特定の債権者だけに優先的に返済する偏頗弁済
  • 虚偽の申告
  • 過去7年以内に免責を受けている

など。

ただし、ここで重要なのが裁量免責という制度です。後述します。

「支払不能」の具体的な判断基準

ケイの考察

支払不能かどうかは、金額だけでなく状況を総合的に見て判断されます。

借金額レンジの目安

事務員時代の体感ですが、自己破産が現実的になる借金額のレンジは、

  • 300万〜500万円前後:任意整理との分岐ゾーン
  • 500万〜800万円:自己破産・個人再生の検討が増える
  • 1000万円超:自己破産が現実的になる割合が高い

というイメージです。

ただし「金額だけ」では決まりません。

同じ500万円でも、年収500万円・独身なら任意整理で完済できることもあれば、年収300万円・子ども2人なら自己破産が妥当ということもあります。

収入と家族構成で結論は変わる

判断要素として大きいのは、

  • 手取り月収
  • 家族構成(扶養人数)
  • 家賃や住宅ローンの有無
  • 病気・休職など特別事情

このあたり。

「毎月いくらなら無理なく返せるか(可処分所得)」が最終判断のベースになります。

任意整理から自己破産に切り替わるポイント

相談時は任意整理を希望していたのに、試算した結果、自己破産に方針転換するケースも多いです。

転換ポイントは、

  • 試算すると毎月8〜10万円以上の返済が必要
  • すでに滞納が進んで差押えリスクが出ている
  • 収入が不安定で継続返済の見込みが立たない

など。

要は「3〜5年で完済できるか?」がNOなら、自己破産・個人再生に切り替わる流れです。

各手続きの違いについては 任意整理・個人再生・自己破産の違いを完全比較|元事務員が選び方を解説 も参考にしてみてください。

免責不許可事由の典型例と「裁量免責」

ケイの驚き

ここが一番、相談者が不安になるポイントです。

「ギャンブルで借金を膨らませた自分は、自己破産できないんじゃないか…」

この心配、本当に多いです。

免責不許可事由になりうる行為

破産法252条1項に列挙されている主な事由は、

  • 浪費・賭博(パチンコ・スロット・競馬など、3号)
  • 射幸行為(FX・株式信用取引・暗号資産など、4号)
  • 財産隠し
  • 偏頗弁済
  • 虚偽申告
  • 業務帳簿の隠匿
  • 過去7年以内の免責

など。

ただし、これらに該当するだけで「即アウト」ではないのが重要なポイントです。

裁量免責で救済されるケースが多い

免責不許可事由があっても、裁判所の判断で免責が認められる「裁量免責」という制度があります。

実務上、浪費やギャンブルがあっても裁量免責で救済されるケースが多いとされています(最終判断は裁判所)。

裁量免責で見られるポイントは、

  • 経緯をきちんと説明できるか
  • 反省と再発防止の姿勢があるか
  • 収支状況が整理されているか
  • 直前の過度な借入や換金行為がないか

このあたり。

逆に虚偽説明や直前の駆け込み借入があると、裁量免責でも厳しくなります。

現場感としては「一概にダメというわけではないが、どういう経緯かと、その後の対応が重要」というのが正直なところです。

自己破産が「向かない」「できない」ケース

ケイの説明

条件を満たしていても、自己破産が向かない・選ばれにくいケースもあります。

持ち家を残したい場合

自己破産では、原則として一定額以上の財産は処分対象になります。

持ち家がある場合、家を残すのは難しいケースが多いです。

この場合は個人再生の住宅ローン特則で家を残しつつ借金を圧縮する方が現実的です。

住宅ローンの返済が厳しい段階の方は 住宅ローンが払えない時の対処法5つ|競売を避けて家を残す方法を元事務員が解説 も合わせてどうぞ。

安定収入があり、任意整理で完済できる場合

借金額が300万円前後で、3〜5年で完済できる見込みがあるなら、任意整理が選ばれることが多いです。

自己破産は「最終手段」というより「現実的なリセット手段」ですが、わざわざ選ぶ必要がないなら任意整理の方が手続きも軽いです。

過去7年以内に免責を受けている

7年以内に自己破産で免責を受けた人は、原則として再度の免責は認められません。

このケースでは個人再生など別の手続きを検討します。

一部の資格制限がかかる職業

破産手続中は、一部の資格職(士業・警備員・保険外交員など)に資格制限がかかります。

復権すれば解除されますが、業務への影響を懸念して個人再生を選ぶ方もいます。

自己破産の費用と相談先の考え方

ケイの前向き

条件を満たしていそうだと感じたら、次に気になるのは費用と相談先ですよね。

費用の目安

自己破産の費用は、弁護士費用込みで20〜30万円が一般的な相場とされています。

内訳はざっくり、

  • 弁護士費用:20〜30万円
  • 裁判所予納金:1〜3万円程度(同時廃止の場合)
  • 管財事件になるとさらに20万円前後の予納金

管財事件になるかどうかは、財産の有無・免責不許可事由の重さなどで決まります。

費用が払えない方は、法テラスの立替払い制度を活用する方法もあります。詳しくは 【法テラス】自己破産の費用はいくら?立替払いの仕組みと条件を元事務員が解説 を参考にしてください。

必要書類は早めに準備

自己破産は提出書類が多めです。

家計の収支表、給与明細、源泉徴収票、預金通帳のコピー、保険証券…と、思っている以上に揃えるものがあります。

書類の集め方は 自己破産の必要書類まとめ|集め方のコツも元事務員が徹底解説 で詳しく解説しています。

一人で判断しないことが一番大切

「自分は条件を満たしているのか?」「免責不許可事由になりそうで怖い」——この判断を自分一人でやるのは正直難しいです。

事務員時代の感覚として、ご本人が「ダメだろう」と思っていたケースでも、弁護士が見ると免責の見通しが立つことは珍しくありませんでした。

逆に「いけると思ってた」のに、財産関係や偏頗弁済で意外な落とし穴があったケースもあります。

個別の事案については、弁護士・司法書士に相談してくださいね。情報提供と実際の判断は別物です。

まとめ:条件は思っているよりシンプル

ケイのメッセージ

自己破産の条件をもう一度整理すると、

  • 支払不能であること(3〜5年で完済の見込みがない)
  • 免責不許可事由がないこと(あっても裁量免責で救済されるケースが多い/最終判断は裁判所)

この2つです。

ギャンブルや浪費があっても、経緯と反省、再発防止の姿勢があれば、救済される道は残されているケースが多い。

大事なのは、一人で抱え込まずに、早めに専門家へ相談すること

相談したからといって自己破産になるわけではなく、任意整理や個人再生という選択肢も含めて、一番無理のない方法を一緒に考えてもらえます。

「自分は条件を満たしているのか分からない」——その状態のまま放置するのが一番苦しいです。

一歩踏み出すことで、想像以上に景色が変わりますよ。


※本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的な事案については、弁護士・司法書士へご相談ください。